征矢野久 水彩館

征矢野 久(そやの ひさ)紹介

 安曇野を描く画家「征矢野久」は、水彩画の中でも「不透明水彩(グワッシュ)」という技法を用いて多くの作品を制作してきました。不透明水彩独特の重ね塗りから生まれる色彩は、四季折々、一日の中で刻々と表情を変えていく安曇野の姿を紙面に切り取って、新しい魅力を与えています。山々を彩る久特有の深みのある群青色を称して「征矢野ブルー」と呼ぶ人もいます。

 征矢野久は、安曇野だけでなく、信州や日本各地、そしてヨーロッパの風景を描き続けてきました。現地での感動をスケッチ画という形でアトリエに持ち帰り、自身の中で感動をより高い次元に昇華させながら、時には一気呵成に、時には数年の期間をかけて絵を完成させます。

 今までは不透明水彩の作品の影に埋もれがちだった透明水彩のスケッチ画(写生画)も、個人美術館開館を機に、光が当てられています。久のスケッチ画は、鉛筆で大胆に下描きを入れ、色づけまでを現地で短時間におこなっています。緊張感溢れる線と、澄んだ色でまとめられた絵は、スケッチ画の枠を越えた作品に仕上がっています。

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プロフィール

征矢野久肖像

【略歴】

本名  征矢野久茂

1929年 有明村(現 安曇野市穂高)に生まれる

師は石井柏亭

日展、日本水彩画展、創元展、長野県展、中信美術展を主な発表の場とする。

日展入選 7回

日本水彩画展 三宅賞・会員奨励賞

創元展 創元会柏賞・50周年記念賞  他

元日本水彩画会理事・評議員、元創元会審査員

2018年 個人美術館「征矢野久 水彩館」開館